妊娠検査薬で検査しても陰性だったのに生理がいつまでもこない、という症状の時、その原因はストレス、妊娠・・・など色々なものがあります。
その中の原因の一つとして、『病気』によって生理がこない・遅れているということが考えられます。
女性特有の病気を3つご紹介したいと思います。
多のう胞性卵巣症候群(PCOS)
どんな病気?
卵巣にはたくさんの卵細胞があり、平均して月にひとつずつ成熟し、排卵します。卵細胞は卵胞という袋に包まれていて、発育するにつれてこの袋が大きくなっ ていき、およそ2cmくらいの大きさになると破裂して、卵胞の中の液体とともに卵細胞が排卵されます。
多嚢胞性卵巣症候群とは卵胞が卵巣の中にたくさんでき、ある程度の大きさにはなるのですが、排卵がおこりにくくなる病態です。
症状
排卵がうまくおこなわれないので、生理がこない・遅れるという症状が出ます。
他の症状として、月経の周期が35日以上、ニキビが多くなる、毛深い、太りやすいといったことが挙げられます。女性ホルモンよりも男性ホルモンの方が多くなるため、こういった症状がでます。具体的には、口周りの産毛や太ももの毛が濃くなったり、顎にニキビができやすくなったりするようです。
体重減少性無月経
どんな病気?
体重減少性無月経とは、体重が短期間で極端に減少することにより、生命維持の危機感から脳視床下部から卵巣に向かって指令される排卵がストップしてしまい、それにより無月経となる状態です。
症状
無理なダイエットなどで急激に体重が減ってしまうと月経が止まってしまいます。元の体重と比べて10%以上減ってしまい、3カ月以上生理がこない、という症例が多いようです。
10代の若い女性に起こることが多い病気でもあります。
長い間生理がこないということは、女性ホルモンが少ない状態がずっと続くということです。そうなると、肌の弾力が衰えてきたり、乳房のハリがなくなるなどの女性らしさがなくなっていくだけでなく、卵巣の活動にまで影響を及ぼします。
高プロラクチン血症
どんな病気?
プロラクチンというのは脳下垂体から放出される刺激ホルモンで、乳腺を刺激して乳汁を分泌させるように働きますが、このホルモンの分泌が異常に亢進して乳汁分泌、無排卵月経などを起こすようになったものを高プロラクチン血症といいます。
症状
乳腺が刺激されるため、子供を出産した経験がなくても母乳が出てしまうといったことが起こります。
ホルモンを出す脳下垂体に異常がある場合は、頭痛やめまい、吐き気が起こることもあります。